I love 訪問看護! 訪問看護で大切なこと
2023年1月31日
近年進んでいる高齢化や在宅医療の推進に伴い、「自宅で過ごしたい」という利用者が増えてきてます。訪問看護師は、利用者の「自宅で過ごしたい」という想いに寄り添い適切な看護を行うため、利用者の増加に伴い、訪問看護師の需要も増えてきています
Contents
訪問看護でもっとも大切なこと!?
信頼を得ること
訪問看護のスキルで求められることは、まずは、人として信頼を得る事です。これが最重要です。
医療職という看護師としての医療知識や技術は求められますが、利用者さんは、看護師の医療知識や技術の良し悪しを判断することはできません。
利用者さんが、良い看護師かどうかは、信頼が置けるかどうかで判断しています。
それは、挨拶をしっかりとする、話をしっかりと聞いてくれる、訪問時間を守る、次回に行うと言っていた約束を守るなどです。
小さなことですが、そういったことの積み重ねが信頼につながります。
そのため、話を聞かずに、処置などを優先してしまう看護師さんは、訪問看護には向きません。
訪問看護の役割とは
訪問看護とは、病気や障害を持っている人が、病院ではなく住み慣れた環境で療養ができるように、家族などが自宅で看護することを言います。
ここでは、訪問看護の役割や注意点についてまとめてみました。
訪問看護のメリット・デメリット
検査や集中的な治療などが必要な病気には入院治療が必要ですが、安定期や慢性的な病気の大部分は自宅での療養が可能です。
在宅看護とは、病院ではなく自宅で家族などが中心となって看護を行うことを言います。
訪問看護のメリットは、患者様が住み慣れた環境で医療を継続できること。
自宅で家族とともに過ごすことは患者様にとって大きな安らぎになるはずです。
また、費用面でも入院療養よりも負担が小さくなるというメリットがあります。
一方、デメリットは、看護をする家族の負担が大きいことでしょう。物理的な負担だけではなく、精神面での負担も大きくなります。
訪問看護導入のポイント
訪問看護に必要なのは、まず看護に適した場所と設備の確保です。
望ましいのはバリアフリーの環境ですが、住宅を改造するのは難しい部分が多いのが現実でしょう。
その場合、高齢者や患者様が生活しやすいだけでなく、看護をする側にとっても便利な場所を選ぶようにしましょう。
訪問看護では、患者様の身の回りの世話・ケアと健康状態や医療機器などの管理を同時に行う必要があります。
介護をする際は、患者様の規則正しい生活のリズムを考慮し、時間をうまく配分するようにしましょう。
また、あせらないことや、短気にならずに患者様に理解を示すことも大切です。
訪問看護師が大切にしたいスキル
訪問看護師になるには、正看護師または准看護師の国家資格が必要です。
以前までは、臨床経験3年以上であることを求められることが多くありましたが、近年では教育体制が整ってきていることから、経験は問わず新卒で採用しているステーションも増えてきています。
しかしながら、訪問看護師は利用者宅に一人で訪問するため、すぐに先輩に相談できる環境ではありません。
そのため、在宅医療に必要な知識や観察力、急変時の臨機応変な対応が求められます。そのため、訪問看護師には次の2つのスキルが求められます。
訪問看護のアセスメントで大切なこと
訪問看護のアセスメントで大切なのは、利用者とその家族が「在宅での療養生活をどのように送りたいか」という希望に寄り添うことです。
とくに病棟勤務が長い看護師は、院内看護と訪問看護の「看護のあり方の違い」に最初は戸惑うかもしれません。
病院の場合、「入院生活の目的は治療や機能回復」であるため、患者さんは自宅のように自由度の高い生活を送ることはできません。
一方で、在宅療養における訪問看護は、「生活を中心に医療や看護が存在」します。
疾病や障害を悪化させないように治療や医療ケアを優先させるあまり、本人や家族の希望しない生活をおくることになってしまっては本末転倒です。
訪問看護師には、利用者の希望する生活の実現と維持をサポートするため、医学的視点と利用者視点の2つをバランスよく持つことが求められます。
簡単ではありませんが、医療と生活をつなぐ橋渡し的存在として、訪問看護師に期待されるところです。
また、訪問看護師だけでできることには限界があります。
訪問看護の頻度は週1回程度。訪問がない日の様子については、訪問介護員やリハビリ職員などの多職種から情報共有を受けたり、ケア方針を相談したりすることで、アセスメントの精度をより高められます。
チーム全体で在宅ケアの質を高める意識を持つようにしましょう。
アセスメントスキルが大切
訪問看護で大切なことは、利用者の自宅で過ごしたいという気落ちを尊重することです。
利用者や家族の希望を正確に評価し、自宅で安全に生活していくための健康状態や身体状態のアセスメントができる必要があります。
コミュニケーションスキルが大切
訪問看護師は利用者の思いに寄り添い、安心して自宅での生活を送ることができるように援助しなくてはなりません。
そのため、利用者がどんな看護を求めているか、自宅での生活にどのような悩みや不安を抱えているかを把握する必要があり、利用者や家族と信頼関係を築いていくことが重要です。
利用者が安心して過ごすためには、多職種との連携も必要であるため、コミュニケーションスキルはとても大切です。
他のスタッフとのコミュニケーション
訪問看護は、訪問する際は、一人ですが、
訪問看護はなももは、1名の利用者さんに対して、3人くらいの看護師が交代で訪問する
ので、他の看護師との情報交換は大切です。
訪問看護記録Ⅱや日報などでも情報共有を行いますが、やはり口頭での情報交換が圧倒的に多いです。
その上で、よく話し合い、次の方針を考えていく感じです。
そのため、人と話をすることだけでなく、人の話を聞くという基本的なことが必要です。
先輩だから、経験があるからと言って、一方的に話をするだけでは、訪問看護はあまり向きません。
色々な意見を聞きながら、最善の方法を一緒に考えていくということができると、訪問看護の仕事は充実してきます。
外部の方とのコミュニケーション
訪問看護の外部関係者は、様々です。医師、看護師、医療相談員介護支援専門員、訪問介護のサービス提供責任者やデイサービスの相談員
地域包括支援センターの職員や、福祉事務所のワーカーなどです。
医師も同じ医療機関の医師ではなく、足立区内の病院・診療所、大学病院など色々です。
医師も病院の医師、診療所の医師、訪問診療の医師など様々です。
訪問看護はなももでは、令和3年4月現在は、60か所以上の医療機関と連携しています。
介護支援専門員も利用者さんごとに異なり、訪問看護はなももでは、現在50か所以上の居宅介護支援事業所と連携しています。
なので、訪問看護を行っていると、100人を超える外部の方とコミュニケーションを取ることになります。
色々な性格の方がおりますが、様々な方たちとコミュニケーションを取っていくためには、特段難しいことはないのですが、やはり、人の話を聞くということが大切です。
看護師・保健師。訪問看護のビジナを運営。自由な社風が売り。新卒で病棟、訪問看護を経験した後、ビジナ起業。起業前から現場勤務の傍らでPRESIDENTオンラインやJBプレスに寄稿。現在は経営の傍らで英語論文も執筆。AERAドットやFRIDAYデジタルに取り組みが紹介されている。