翌日って何するん? 訪問看護オンコールの翌日
2023年2月17日
看護師の勤務形態には日勤や夜勤のほかに、勤務する職場によってはオンコールという働き方があります。オンコールは利用者さんの緊急事態に備える重要な勤務形態であるため、看護師としてすでに働いている方や看護師を目指している方なら、一度は耳にしたことがあるでしょう。
Contents
オンコールの翌日は自由にしよう!?
そもそもオンコールとは?
教えて!オンコールが鳴った時は必ず訪問しないといけない?
オンコールの電話が鳴ったからといって、必ず利用者のもとを訪問しなければならないわけではありません。
オンコールの電話が鳴った際はまず相手が何を伝えたいのかしっかり聞き取り、利用者のもとを訪問しなければならない内容かどうか落ち着いて確認しましょう。
多くの場合は利用者や家族からの相談に電話で対応するだけで済みます。厚生労働省によると、一般的な訪問看護ステーションの場合緊急訪問の必要がある利用者は1割未満※であり、その緊急訪問の回数は利用者1人あたり月3回程であることがわかっています。(参考:厚生労働省「訪問看護(参考資料)」第142回(H29.7.5))
決して多くないとはいえ、退院直後や終末期の利用者で状態の急変がある場合、緊急訪問が必要となることも考えられます。
中には電話相談で良いのか訪問が必要であるかの判断に迷うケースもあるでしょう。
そのため、後から「あの時訪問していれば良かった」と思っても「時すでに遅し」ですので、訪問に迷った場合は管理者やサブの待機者に相談するか、迷ったときにどのように行動するべきかは事前にステーション内で統一しておくことが大切です。
どうしているの?オンコール当番の過ごし方(平日/休日)と注意点
ここではオンコール当番になった時の過ごし方と注意点について、具体的な例を元に、平日と休日に分けて見ていくことにします。
平日オンコールの場合
平日オンコールの場合、朝は通常通りステーションに出勤し、オンコール用の携帯電話を身に着けた上で訪問業務やステーションでの業務を行います。
訪問中ですぐにオンコールの電話に出られないこともあるかもしれませんが、基本的にはすぐに電話対応できるよう体制を整えておきましょう。
ステーションによっては日中は事務所で緊急電話を取り、管理者が対応していることもあります。
ステーションの営業時間後からは夜間のオンコール担当となります。
一般的には、他スタッフと同様にステーションから自宅へ戻り、そのまま自宅でオンコールを担う「自宅当直」となります。
そのため、退勤時には必ずオンコール用の携帯電話とオンコールバッグを持ち帰り、いつ何時であっても電話に対応できるようにしておきさえすれば、自宅では家事や育児等をして自由に過ごして問題ありません。
しかし、緊急訪問に備え、飲酒はもちろん厳禁です。またオンコール用携帯電話は着信をしっかり確認できる状態にした上で、入浴時や就寝時も肌身離さず持ち歩きましょう。
休日オンコールの場合
休日オンコールの場合はステーションへ出勤する必要はありません。
また、24時間ずっと自宅にいなければならないということもなく、買い物や用事で外出しても構いません。
しかし、どこへ行く時でもオンコール用の携帯電話を身に着けて行動する必要があります。
そして、緊急時にすぐに対応できるよう遠出や飲酒は控える必要があります。夜間の対応については、平日と同様です。
寝ていても電話に気づけるように自分なりの工夫をしましょう。
看護師・保健師。訪問看護のビジナを運営。自由な社風が売り。新卒で病棟、訪問看護を経験した後、ビジナ起業。起業前から現場勤務の傍らでPRESIDENTオンラインやJBプレスに寄稿。現在は経営の傍らで英語論文も執筆。AERAドットやFRIDAYデジタルに取り組みが紹介されている。