翌日って何するん? 訪問看護オンコールの翌日

2023年2月17日

看護師の勤務形態には日勤や夜勤のほかに、勤務する職場によってはオンコールという働き方があります。オンコールは利用者さんの緊急事態に備える重要な勤務形態であるため、看護師としてすでに働いている方や看護師を目指している方なら、一度は耳にしたことがあるでしょう。

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オンコールの翌日は自由にしよう!?

オンコールは当日担当性。 
たとえば、勤務時間が9:00-18:00なら18:00からオンコール当番開始になり、翌日の9:00までが対応時間となります。
病院や施設と違い、翌日そのまま勤務のこともありますし、お休みならそのまま自由に過ごせます。
しかも、病院や施設みたいに朝の申し送りなどわずらわしいことはなく、すべて電子カルテに情報がはいっていますので記録さえしていればALL OKです。

そもそもオンコールとは?

オンコールとは、緊急事態が発生したときに迅速な対応ができるよう待機する勤務形態のことです。

 

主に医師や看護師などの職種にオンコール勤務があり、「待機」「宿直」「電話当番」と呼ばれることもあります。

 

病院内で待機する「当直勤務」とは異なり、オンコールは院外で過ごすことが可能です。

 

ただし、オンコールが入った際は即座に業務に従事できるよう、常に連絡可能な状態を保たなければなりません。

 

施設によってはオンコール専用の携帯電話を用意し、担当者へ支給するところもあります。

 

オンコール勤務のある施設

オンコール勤務は、以下のような施設・現場で導入されています。

  • 24時間体制で患者に対応する施設
  • 患者が急変する可能性がある施設
  • 急患が運び込まれる可能性がある施設
  • 手術室
  • 産科
  • 入院病棟
  • 慢性期病棟
  • 特別養護老人ホーム
  • 訪問看護ステーション

 

オンコールは、出勤者の少ない夜間や休日に交代制で割り当てられることが一般的です。不測の事態に備えて、メインスタッフ・サブスタッフの2人以上という勤務体制を敷くところも多くあります。

 

また、訪問看護ステーション・病院・介護施設などでは、オンコール体制の充実や適切な交代体制の整備が求められます。

 

オンコール勤務の負担を軽減させるためには、オンコール勤務におけるメインスタッフとサブスタッフの連携強化はもちろん、看護師・理学療法士・言語聴覚士といった各職種の育成も重要です。実際に、各職種の育成によって常に質の高いケアを提供できるようになり、夜間のコールがほとんどならない状態となったという事例もあります。
 

オンコール勤務の頻度

オンコール勤務は、1か月に4~8回あるのが一般的です。

 

所属する看護師の持ち回りで交代勤務制を取るため、「30日÷看護師の人数」で計算できます。2人体制を敷く施設の場合は、基本的に倍の日数が割り当てられます。

 

オンコールの担当日に鳴る電話の回数は、医療機関や施設によってさまざまです。医療依存度の高い終末期や独居の利用者が多い施設、利用者自体が多い施設などはオンコールも多い傾向にあります。

 

また、呼び出しの頻度も施設の規模や利用者の傾向によって異なります。実際にどの程度オンコールが起きるか気になる場合は、施設の見学・面接時に確認するとよいでしょう。

 

オンコールの事例3つ

オンコール勤務では配置される人員が少なく、ときには自らの判断で動かなければならないケースもあります。落ち着いてオンコール対応をするためには、あらかじめ「オンコールではどのような連絡がくるのか」といった事例を把握しておくことが重要です。

 

ここからは、オンコールの事例を3つのケースに分けて紹介します。

 

【事例1】利用者さんの体調が優れない

訪問看護ステーションで働くAさんは、その日数回目のメインスタッフとしてのオンコール勤務でした。

 

日中の通常業務は終了し、自宅でいつも通り携帯をそばに置いて過ごしているところ、オンコールが鳴ります。

 

内容は利用者さんの体調が優れないというもので、38℃程度の発熱もあることが分かりました。

 

その利用者さんは1週間前から風邪気味だったこともあり、サブスタッフの先輩看護師と相談したうえで緊急搬送の判断をします。

 

結果は季節性の感染症で、処方された薬を服用し1週間後に回復しました。Aさんは今回のオンコールを受けて、「まだ早い段階で頼ってもらえてよかった」という想いを抱きました

 

【事例2】利用者さんが急変した

訪問看護ステーションで働くBさんは、オンコール勤務の待機中、利用者さんの家族(息子)から電話がかかりました。

 

内容は「父親(利用者さん)の様子が何か変だ」ということで、まずは起きている症状やそれまでの過ごし方を聞き、30分前に軽く転倒していたことが分かります。

 

Bさんは脳出血の可能性も加味し、緊急搬送の判断をしたのち、家族に一連の対応や起こり得るリスクを詳しく説明しました。

 

結果は軽い脳震盪で事なきを得ましたが、利用者さんの家族の動揺が収まらなかったため、Bさんは家族を落ち着かせるよう優しく声をかけました。

 

【事例3】利用者さんが不安を吐露した

訪問看護ステーションで働くCさんは、深夜1時に利用者さん本人からのオンコールを受けました。

 

電話の内容は「不安なことがたくさんあるから、とりあえず話を聞いてほしい」というものでした。

 

実は、オンコールにおいてこのような相談に対応するケースは多々あります。Cさんは利用者さんの話を一通り聞いたのち、不安を解消するための声かけをします。

 

結果として利用者さんは元気を取り戻し、「話せてよかった」と最後は笑顔で電話を切りました。このようにオンコールは、電話相談だけで済むケースがほとんどといえるほど多くあることも特徴です。

 

教えて!オンコールが鳴った時は必ず訪問しないといけない?

オンコールの電話が鳴ったからといって、必ず利用者のもとを訪問しなければならないわけではありません。

 

オンコールの電話が鳴った際はまず相手が何を伝えたいのかしっかり聞き取り、利用者のもとを訪問しなければならない内容かどうか落ち着いて確認しましょう。

 

多くの場合は利用者や家族からの相談に電話で対応するだけで済みます。厚生労働省によると、一般的な訪問看護ステーションの場合緊急訪問の必要がある利用者は1割未満※であり、その緊急訪問の回数は利用者1人あたり月3回程であることがわかっています。(参考:厚生労働省「訪問看護(参考資料)」第142回(H29.7.5))

 

決して多くないとはいえ、退院直後や終末期の利用者で状態の急変がある場合、緊急訪問が必要となることも考えられます。

 

中には電話相談で良いのか訪問が必要であるかの判断に迷うケースもあるでしょう。

 

そのため、後から「あの時訪問していれば良かった」と思っても「時すでに遅し」ですので、訪問に迷った場合は管理者やサブの待機者に相談するか、迷ったときにどのように行動するべきかは事前にステーション内で統一しておくことが大切です。

 

どうしているの?オンコール当番の過ごし方(平日/休日)と注意点

ここではオンコール当番になった時の過ごし方と注意点について、具体的な例を元に、平日と休日に分けて見ていくことにします。

 

平日オンコールの場合

平日オンコールの場合、朝は通常通りステーションに出勤し、オンコール用の携帯電話を身に着けた上で訪問業務やステーションでの業務を行います。

 

訪問中ですぐにオンコールの電話に出られないこともあるかもしれませんが、基本的にはすぐに電話対応できるよう体制を整えておきましょう。

 

ステーションによっては日中は事務所で緊急電話を取り、管理者が対応していることもあります。

 

ステーションの営業時間後からは夜間のオンコール担当となります。

 

一般的には、他スタッフと同様にステーションから自宅へ戻り、そのまま自宅でオンコールを担う「自宅当直」となります。

 

そのため、退勤時には必ずオンコール用の携帯電話とオンコールバッグを持ち帰り、いつ何時であっても電話に対応できるようにしておきさえすれば、自宅では家事や育児等をして自由に過ごして問題ありません。

 

しかし、緊急訪問に備え、飲酒はもちろん厳禁です。またオンコール用携帯電話は着信をしっかり確認できる状態にした上で、入浴時や就寝時も肌身離さず持ち歩きましょう。

 

休日オンコールの場合

休日オンコールの場合はステーションへ出勤する必要はありません。

 

また、24時間ずっと自宅にいなければならないということもなく、買い物や用事で外出しても構いません。

 

しかし、どこへ行く時でもオンコール用の携帯電話を身に着けて行動する必要があります。

 

そして、緊急時にすぐに対応できるよう遠出や飲酒は控える必要があります。夜間の対応については、平日と同様です。

 

寝ていても電話に気づけるように自分なりの工夫をしましょう。