スタッフにとって働きやすい環境を目指す。Part3

2022年11月18日

従業員がストレスなく働ける「働きやすい職場」を実現するために、働きやすい職場の特徴や働きやすい職場環境づくりの方法を解説します。 必要以上にストレスを感じる職場は、「働きにくい職場」として離職する従業員が増えるかもしれません。 従業員は、上司や部下、同僚との関係や業務そのものなど、さまざまな要因でストレスを感じます。

Contents

訪問看護で働きやすい環境とは?働きやすい職場の条件

訪問看護で働きやすい職場はどのようなところだと思いますか。

 

訪問看護師は1人で訪問先に出向かなければならないため、ある程度のことは自分で判断していかなければなりません。

 

やりがいのある分、責任が重くなりそれを負担に考えるスタッフもいます。

 

離職率を低くするには、このような状況を改善していかなければなりません。状況を改善するためにも働きやすい職場の特徴を紹介します。

 

スキルアップできる環境がある 

訪問看護では、病棟のように他の看護師が提供する看護を直接見る機会が少ないため、他の訪問看護師から学ぶ機会が乏しくなる傾向があります。

 

そのような場合は、看護の知識を提供したり学習したりする場を設けるのが望ましいです。

 

外部の勉強会や講座を受講するなど、スタッフの日々の業務を援助するような学ぶ場を、定期的に提供することで、技術や知識に対する不安を改善できます。

 

また、スキルアップがモチベーションにもつながることにもなるでしょう。スタッフのスキルアップができる職場は働きやすい職場であるといえます。

 

柔軟な勤務対応 

訪問看護は土日や祝日に休みを取ることができるため、家庭を持ちながら働く訪問看護師も多いです。

 

そのため、そのような訪問看護師たちのニーズを満たす必要があります。

 

例をあげると、子どもの送り迎えのために時短勤務やフレックスタイムを導入することや、週に3回の勤務などのアルバイトやパートタイムでも、働けるような勤務形態を認めることも、働きやすい職場を作る一助になります。

 

相談をしやすい 

訪問看護では基本1人で訪問を繰り返すため、連携が取れないと孤立してしまいます。

 

そのため、上司や同僚に気軽に相談できる環境の構築が、一人一人の負担を軽くすることにつながります。

 

上司に相談しやすい環境は、特に重要です。基本的に業務の改善や効率化を訴える場合には、上司に意見を求めることが必要だからです。

 

労働時間や作業環境が適切 

訪問看護師に限りませんが、残業や休日の出勤は避けたいものです。

 

プライベートと仕事の区切りをしっかりとつけることでスタッフ自身のモチベーションをたもてます。

 

また、作成書類が多いことや複雑な事務作業があることは、訪問看護業務をしている看護師の作業環境として良いとはいえません。

 

訪問看護に集中できるように書類や事務作業は最低限度に抑えるのが望ましいです。

 

ビジナがしている定着率を上げるには?具体的な取り組み

ここまで離職率が改善しないことによるリスクと、働きやすい職場の条件をお伝えしてきました。離職を防止し、定着率を上げるためには労働条件と労働環境を改善していくことが大切です。

 

採用のミスマッチをなくす 

ミスマッチが起きると、早期の離職や当事者自身のパフォーマンスはもちろん、一緒に働く訪問看護師のパフォーマンスまでも下がってしまう可能性があります。

 

そのため、大変であってもなるべく見学やスタッフに同行させてもらうなど機会を作ることが好ましいです。

 

評価を正しくする 

訪問看護では精神科訪問看護や小児科訪問看護など新しい分野に挑戦する方や、認定看護師や専門看護師などの資格を持つ方など、モチベーションの高いスタッフもいます。

 

その際に評価が正当でない場合、どれだけ給料がよくても離職の原因となります。

 

そのため、評価軸を明確にし、昇進や昇給の基準をはっきりと示すことは大切でしょう。

 

評価軸が定まれば昇進・昇給が1つの目標となり、社員のモチベーションを保つことにもつながります。

 

給与の見直し 

当然のことながら、スタッフの働きに給与がそぐわない場合、自分が正しく評価されていないと感じ、より良い条件を求めて離職するケースが多くなります。

 

給与が増えることはスタッフにとって、大きくモチベーションが上がることでもあるので、キャリアアップと合わせて取り組んでいくべき事柄の一つです。

 

給与ではなくとも、住宅手当や子ども手当などの福利厚生を充実させて従業員の生活を考えた対応をすることが離職防止に役立ちます。

 

ビジナがしている労働環境の見直し

労働環境(1)コミュニケーション 

職場内の人間関係やコミュニケーションに問題があり、スタッフ同士の連携がうまく行っていない場合も、環境を改善していく必要があります。

 

ただ日常の会話をすればいいという訳ではなく、スタッフの本音が聞き取れるような工夫をして接していくことが重要です。

 

例をあげると、面談の機会を増やしたり、アンケートやストレスチェックシートを用いたりすることで、スタッフの本当の想いをくみ取ろうとする姿勢が望ましいです。

 

労働環境(2)労働時間の改善 

長時間労働や休日出勤、サービス残業が一般化している場合は、直ちに労働環境を改善していくべきでしょう。

 

管理職は、スタッフの休暇の取得状況や労働時間にも気を配り、過剰な勤務になっていないかを判断することが求められます。

 

自己申告では難しい部分もあるので、タイムカードの導入や勤怠管理システムの導入を検討するのも、一つの方法です。

 

労働環境(3)作業環境の改善 

作業環境を整備して、日々の業務を見直していくこともとても重要です。

 

例えば、設備に投資をして電子カルテを導入したり、職場のICT化を図っていったりする方法があります。

 

ICT化をすることで書類作成の手間が減り、結果的に業務負担の軽減や労働時間の短縮につなげられます。