訪問看護仕事内容Part8具体的に何するの!?

2022年10月26日

近年進んでいる高齢化や在宅医療の推進に伴い、「自宅で過ごしたい」という利用者が増えてきてます。訪問看護師は、利用者の「自宅で過ごしたい」という想いに寄り添い適切な看護を行うため、利用者の増加に伴い、訪問看護師の需要も増えてきています。そこで今回は、訪問看護師になりたいという方のために、訪問看護の仕事内容や1日のスケジュール、訪問看護師になるために必要なことについて紹介します。

Contents

具体的に何をするの?訪問看護の仕事内容

訪問看護師は、訪問看護ステーションから直接利用者の自宅へ訪問します。

 

利用者宅では、主治医の指示に従い必要な健康観察や医療処置、日常生活の介助を行います。

 

訪問看護における具体的な仕事内容は次の通りです。

 

健康状態の管理

訪問看護師は、体温や脈拍、血圧や呼吸状態など、基本的なバイタルサインを観察します。

 

自宅での生活様式や家族の介護状況などを評価し、自宅で安全に生活できるように指導したり、身体機能維持のためのリハビリなどを行ったりします。

 

必要であれば、医師や薬剤師、ケアマネージャー、理学療法士などの多職種と情報共有し、専門的な観点からケアをします。

 

医療処置

訪問看護師は、主治医からの指示に従い、点滴や採血、吸引や褥瘡処置、管理栄養の管理なども行います。

 

そのほかには、利用者の飲み忘れや誤飲を防ぐための服薬管理や、人工呼吸器の管理もあります。

 

利用者が終末期である場合は、疼痛コントロールなどの緩和ケアも行うことがあります。

 

利用者や家族の精神的ケア・生活支援

訪問看護では、ケアを行うだけではなく、精神的ケアや日常生活へのアドバイスも行います。

 

服薬管理や認知症の利用者家族への指示など、訪問看護がない日でも家族がサポートができるよう、利用者の家族にサポートのしかたやアドバイスを伝えます。

 

場合によっては、日常生活のしかたを利用者自身にも伝え、普段から実施してもらうこともあります。

 

ケアを利用者家族へ頼むには利用者家族との信頼関係の構築が欠かせません。

 

情報を正しく伝えるためには、病気や処置に対する知識だけでなくコミュニケーション能力が必要です。

 

関連機関との調整

地域で暮らす利用者は訪問看護以外にも介護・福祉サービスを利用している事もあります。

 

他のサービスの紹介や関連機関と連携をとり、利用者が安心して在宅療養が送れるよう支援や調整を行います。

 

報告書の作成

訪問が終わっても、訪問看護師の業務は終わりではありません。

 

その日実施した看護の内容や利用者の状態を訪問記録として残し、医師やほかの看護師など利用者と関わるスタッフに伝えなければなりません。

 

月ごとの「訪問看護報告書」の作成やカルテの管理もあります。

 

このような書類仕事は、ほかの看護師への引き継ぎや、次に医師からもらう「訪問看護指示書」の内容にも関わるため、正確性が求められます。

 

病棟勤務の看護師との違い

病院の仕事と訪問看護ステーションの仕事は大きく異なります。

 

院内で看護を行う病院と違い、訪問看護では基本的に利用者様の自宅で看護を行うことになります。

 

病院のように機材は整っていない中、目と手の五感を使ったフィジカルアセスメント力が必要になります。

 

利用者がより良い療養生活を送れるように援助することも、訪問看護師の職域に含まれます。

 

それぞれ生活している環境が違うことを認識する

利用者様に合わせたケアを行わないといけません。また基本的に個人で訪問することが多くなるため、急変時の対応や迅速な連携も求められます。

訪問看護師に求められるのが、「利用者とその家族のメンタルサポート」です。

 

関わる人の負荷が大きい在宅療養は、利用者と家族が快適に療養を進めるためのメンタルケアが欠かせません。

 

ほうれん草がとにかく大事

看護師でもセラピストであっても病院や施設を訪問看護であってもやはりほうれん草がとにかく大切です。

特に在宅の場合は他職種連携となりますので、私たち訪問看護だけで完結する事はありえないです。

利用者さんを担当しているケアマネージャーさんや往診の医師、ヘルパーさんなどと共働しながら一緒に利用者さんを在宅で支えていくと言う認識が必要です。